マコデス・ペトラ(Macodes petola)について(育て方・原産地など)

マコデス・ペトラ

マコデス・ペトラとは?

マコデス・ペトラ(Macodes petola)はジュエルオーキッドと呼ばれるランの仲間の1種です。

国内ではジュエルオーキッドという名前で園芸店やホームセンターでも販売されているランの仲間です。

特徴は黒をベースとした暗い色の葉っぱに稲妻のようなキレイな緑がかった金色の脈がはいります。とてもきれいな脈ですね。

ジュエルオーキッドをいくつか栽培していると緑よりも赤や黄色といった色の脈を持つ植物が多いことに気づくでしょう。マコデス・ペトラはその中でも異質な存在です。

 

マコデス・ペトラの育て方

まずはじめに僕が現在栽培しているマコデス・ペトラの栽培環境について紹介したいと思います。

用土

水苔とベラボンというヤシの繊維の栽培資材で栽培をしてますが、どちらでも育ちます。おそらくそこまで用土にうるさい植物ではないと思います。もしかすると軽石ベースの土でも育つかもしれません。

用土が乾いたら下から水が漏れ出す程度しっかり水やりをします。水やりの際はハイポネックスという液肥を1万倍で希釈して水の代わりにあげています。マコデス・ペトラは茎がしっかりしており、意外にも乾燥に強く水苔がカピカピになってもしばらくであれば耐えることができ、とても栽培しやすいです。

逆に、ジュエルオーキッドは水が常にある状態だと、茎が水ぐされ状態になりやすいため、適度に通気性のある環境が良いと言われております。

時々乾かしてあげることは腐れを防止することにも繋がります。

光環境

室内の直射日光があたらない場所で水槽用のライトの下で栽培しています。光はそこまでこだわる必要はありません。逆に、原産地では林冠の下(森の木の根本)で育っており、強い光に当たると葉やけしてしまいます。

日光による葉焼けを見分ける方法は、葉が黄色みを帯びていき、段々と葉脈の色と黒い裏地の部分のコントラストがはっきりしなくなっていきます。特に栽培してすぐの頃は、自分の感覚と植物が求めている光の強さに差がある可能性があるため、よく観察して植物が求めている最適な光の強さを探してみてください。

湿度

僕は常湿(家の中で密封せず開放的)で栽培しています。なぜかというと、やはり用土の場所でも説明しましたが、ジュエルオーキッドを育てる際に一番問題となるのは、先ほど説明した水ぐされです。

枯れるときは本当に急に茎の部分が黒く水浸状になり、一気に腐っていきます。空気の入れ替わりが少ない場合によく起こる傾向があると個人的には思っており。そうならないために僕の栽培環境では、密閉せず通気を常におこなっています。その代わり、水分が飛ぶのも早いため日頃から水苔の乾き具合に注意する必要があります。

僕は常湿で育てていますが、僕の友人たちの栽培環境を聞くと必ずしもそうでない場合が多いです。しっかりと密閉した環境下で清潔に育ててる人などもおり、「必ずこう!」という方法もないように思いますので、いろいろ置き場所を買えてみて、植物の様子を見るのも楽しいのではないでしょうか?

温度

やはり熱帯や亜熱帯地域のなかでも比較的低温である森の中で生育しているように暑すぎるのも、寒すぎるのももちろんだめですが、おそらく30℃程度までであれば高い温度は大丈夫だと思います。寒さに関しては意外に強く、15℃程度の室内で1週間程度育てたことがありますが、なんともなく育っていました。ただ温かい場所から急に移すのはリスクがありますので、徐々に慣らしていくといいと思います。

学名マコデス・ペトラ(Macodes petora)の由来

Macodesという属名はラテン語で長いリップのを意味するmacros (long) からきているようです。

petolaについては調べてみましたが、今の所不明です。分かり次第追加します。

マコデス・ペトラの原産地について

インドネシアのジャワ島、スマトラ島、ボルネオ島、マレーシア、フィリピン、琉球列島(西表島)に分布しております。

なんと日本にも分布しており、そのため実はナンバンカゴメランという和名も持っております。

日本では西表島にしか分布しておらず、とても貴重な植物になっております。そのため「種の保存法」により保護されており、譲渡や販売には環境省より許可を貰う必要がありますので、注意が必要です。

写真で確認してみたところ、葉脈の派手さに関しては現在普及しているものが断然キレイですが、沖縄の自生地で育っている株の写真も野性味があり個人的には好きです。

育ててみての感想・所感(特徴や育てやすさ)

育てやすさに関しては、マコデス・ペトラはやはりジュエルオーキッドと呼ばれる植物たちの中で最も簡単だと思います。乾燥につよく、生育も早いです。

また、ホームセンターや一般的な園芸店でも手に入れやすく、一株1000円程度で買えます。とても魅力的な植物です。

また、マコデス・ペトラは他のジュエルオーキッドに比べ頂芽優勢が弱く、脇芽がすぐに動くため茎のカットによる増殖が簡単に行なえます。ジュエルオーキッドはどんなに対策をしていても腐ってしまうことがあるので、保険となる株を作る練習も容易に行なえます。

まさに、ジュエルオーキッド栽培を始めたい人にとって入門種として間違いない種だと思います。僕も最初はマコデス・ペトラの栽培ではじめました。

ぜひ育ててみてください!

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